「紙芝居」と聞いてなにを想像するだろうか。自転車の荷台で紙芝居をする昭和スタイルの紙芝居を思い描く人もいれば、幼稚園や小学校で先生が読んでくれる日本昔話やおとぎ話を思い出す人もいるだろう。しかし、最近は紙芝居から更に進化し、人形などを付けたりはがしたり、裏返したりして、お話や遊びができる「パネルシアター」が流行っている。
小さい子供を持つ人は既にご存知かもしれないが、パネルシアターとは、パネル布などの毛羽立ちの良い布を貼ったボードに、Pペーパーと呼ばれる不織布で作成した絵を貼ったりはずしたりしながら展開していくお話や歌遊び、ゲームなどを言う。 1973年に古宇田亮順氏によって創案、命名されたパネルシアターは、今では幼稚園や保育園では知らない人がいないまでに広がっているのだ。
最近は、小学校などで教材・教具としても活用されるようになってきている。素材が紙に近いため操作がしやすく、動きがあるので子供の興味を引き、また子供の反応に合わせて展開を変えることが可能なため、コンピュータや絵本などにはないメリットがあると言えるだろう。
そんなパネルシアターを現場の教師の実践と経験を元に、学習用として作成・販売しているのが埼玉福祉会だ。教育内容によって使用方法は様々だが、例えば「学習の導入として」「問題提示として」「習熟させるために」「問題解決のための操作活動として」使用されている。価格は1冊6000円(税抜)で、B4のパネルと切り抜いてすぐに使える絵が不織布8枚分と保存袋の他、解説書として脚本とDVDが付く。埼玉福祉会のWebサイトから購入可能だ。
今年の春に発売された新作の社会篇にはPRONWEBの「週刊ひとコマNEWS」でもお馴染みのMazzaさんがイラストを担当した作品も登場。ゴミ処理場の様子や、暮らしを支える水の仕組みがわかりやすく描かれている。
教材としても使いやすく、子どもたちにとっても記憶に残りやすく、操作がしやすいと便利な部分が多いパネルシアター。新たな学習方法として注目だ。
パネルシアター
http://www.saifuku.com/index.html
埼玉福祉会
http://www.saifuku.com/annai/index.html