核家族化や地域のつながりの希薄化が進むことで、しきたりや生活の知恵を上の世代から教えてもらう機会や場所が減りつつある。ネットで手軽に調べることはできるけれど、情報も様々で心もとないと感じることはないだろうか。
たとえば「出産祝いはいつまでに贈る?」「還暦のお祝いは数え年でする?」「お中元はいつまでに贈ればよい?」「香典の“御霊前”と“御仏前”はどう使い分ける?「全快していなくてもお見舞いのお返しはすべき?」そんな意外と知らない正しいマナーについて、高島屋が『高島屋のしきたり事典(小学館)』を4月に発売したが、早くも重版が決定した。
創業180余年の高島屋には、『高島屋のしきたり』という各売場必携の接客教本が存在する。全国の高島屋各店の協力のもと、地方の慣習も盛り込んだご進物マニュアルだ。しきたり事や慣習は、各地・各家の伝統やならわしによっても異なるが、このご進物マニュアルをベースに、来店者ひとりひとりの要望や事情を聞いて接客しているという。
そのしきたり本を一般向けに刷新したのが『高島屋のしきたり事典』である。本書は4章に分かれており、人生の節目の贈り物(出産祝い、七五三、成人式、長寿のお祝いなど)、季節のならわしと贈り物(お正月、バレンタインデー、お中元、土用、敬老の日、ハロウィーン、お歳暮、クリスマス、雑節など)、婚礼の基礎知識と贈り物(決め酒・扇子交換、引出物、お祝いの当日返し「おため」、慶事のフォーマルウエアについて、など)、そのほかのお祝い事やおつきあい(手土産、昇進・栄転、定年退職、地鎮祭、お稽古事、受賞祝いなど)といった内容だ。
知っているようで意外と正解がわからない常識が詰まっており、もやもやしていたものがクリアになりそう。またフレッシャーズへのプレゼントにもおすすめだ。
『高島屋のしきたり事典』は1500円(税別)で書店、高島屋オンラインストア、各ウェブショップ等で発売中。
高島屋のしきたり事典
http://www.shogakukan.co.jp/books/09310830