全国的な梅雨明けを前に、各地で真夏日が続くなど記録的な暑さだ。年々暑さが厳しくなっているが、気をつけるべきは熱中症である。救急搬送されるケースも報道されており、中には死亡者も出ているから深刻だ。
特に、本人が気がつきにくいお年寄りや子供の体温上昇には気を配りたい。屋外だけでなく、屋内、そして車の中はとりわけ要注意である。
JAF(一般社団法人日本自動車連盟)によれば、昨年7月1日~8月31日の2ヶ月間で出動した「キー閉じ込み」の救援のうち、子供が車内に残されたままであったケースは全国で438件。このうち、緊急性が高いと判断して、開錠作業ではなくドアガラスを割るなどして車内の子供を救出したケースが9件あった。
現場での聞き取り調査によれば、原因は「子供が誤ってロックを操作した」というものが多く、「電子キーの電池切れ」によるものもあった。
2012年夏にJAFが実施した車内温度の検証テストによれば、気温35℃の炎天下に駐車した車内の熱中症指数は、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、わずか15分で人体にとって危険なレベルに達している。
「少しの間だから」「寝ているから」と車内に子供を残したまま車を離れることは、ドアロックのトラブルがなくとも熱中症の事故になりかねない。高齢者やペットも同様である。毎年呼びかけられており、注意をしていれば防ぐことができるトラブルだけに、今夏も肝に銘じたい。
テスト結果:JAFユーザーテスト(車内温度/夏)
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/temperature/detail2.htm
テスト動画:JFAチャンネル(真夏の車内温度)
http://ch.jafevent.jp/detail.php?id=153