“えのすい”が貴重な歩く深海ナマコの飼育展示を開始

ヒメカンテンナマコ(新江ノ島水族館)まるで子供が空想したような奇妙な生き物が生息する深海。その主役のひとつがナマコの仲間だ。我々にとって身近なナマコはグロテスクな外見だが、深海には可愛らしいと表現せざるを得ない種類が多数確認されている。以前、清涼飲料水のボトルキャップにも選ばれたセンジュナマコは、その代表格だろう。

“えのすい”こと新江ノ島水族館で4月4日より公開したヒメカンテンナマコは、前出のセンジュナマコと同じ仲間と言われる深海性のナマコである。ウミウシのような美しい身体から多数の足を生やした姿は、確かにセンジュナマコを連想させる。展示される個体は、静岡県沼津沖の水深約300mの深海で採集された。

刺激を受けると身体を発光させる特徴も含め、いかにも人気を集めそうな深海性ナマコだが、ゼラチン状の身体は輸送に弱く、コンディション良く水族館に搬入するのは至難の業とも言われている。深海生物ファンであれば、貴重な飼育展示の機会をお見逃しなく。

※2016年4月14日追記
ヒメカンテンナマコの飼育展示は終了しました。

新江ノ島水族館
http://www.enosui.com/

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