第116回笠間の菊まつり。日本最古の気品あふれる菊の祭典が2023年10月21日(土)から始まる

日本の花というと、春は桜、秋は菊というイメージがあるが、日本を象徴する花が菊だという事を読者の皆さんはご存じのことと思う。

菊の花

菊は日本の国花として制定されており、皇室の家紋にも使用されている日本伝統の花だ。毎年秋を彩る花の一つで、数多くの品種や仕立て方があり、育成者によって個性的な表情の気品ある菊の花ができるという。菊の見頃は10月から11月で、全国各地で秋には様々な場所で菊まつりや菊人形展が行われている。

菊まつりはいつから行われているのだろうか?と言う事を調べてみると、茨城県笠間市にある笠間稲荷神社が日本で最初に行ったのが初めとされている。

2022年 笠間稲荷神社 菊まつり

笠間は、鎌倉時代に笠間時頼と言う武将が1219年に笠間に山城を築いたのが起源で江戸時代には門前町として栄えていたと言う土地柄だ。明治時代に戦争で荒んでいた世の中を和ませようと笠間神社の時の宮司が「大地に親しむこと」と「菊花は人の心を和める」菊花を境内に展示したのが始めとされている。この「笠間の菊まつり」は、今年(2023年)で116回を迎える由緒ある菊の祭典だ。

かさま歴史交流館 井筒屋

笠間の菊まつりは、当初は菊花を笠間稲荷神社の境内に展示するだけだったのが大正12 年から菊花品評会が行われるようになり発展してきた。昭和24年には米国シアトルで開催された「アメリカ国際菊花展」に出展した笠間稲荷の菊が最優秀賞ブルーリボン受賞。現在では、「菊花品評会」や「市民菊花展」が行われており、笠間稲荷神社をメイン会場として立ち菊、懸崖菊、千輪咲き、古典菊、盆栽菊などが展示されている。菊花の他にも、菊花手水舎やアンブレラスカイ、絵馬殿和傘アートなどを楽しむ事ができる。さらに、祭事として「神事 流鏑馬」や「奉納 笠間示現流居合抜刀術」など普段見ることが出来ない真剣による太刀さばきを観覧することができる。

菊花手水
境内で出会ったコスプレイヤー

また、江戸時代の天保年間から営業していた老舗旅館の「井筒屋」が、東日本大震災で大きな被害を受けた建物をリノベーションして現在では、「かさま歴史交流館 井筒屋」という街の公共施設となっている。この歴史交流館には、井筒屋カフェ、歴史コーナーなどがあり笠間の歴史を学べる他、笠間市を第二の故郷と言っていた故「坂本 九」氏が結婚披露宴を行った会場としても名高く、当時の写真なども飾られているので楽しみも倍増するだろう。

かさま歴史交流館 井筒屋 中庭

笠間神社では菊まつりに合わせて限定の「菊の御朱印」や「菊の御朱印帳」が領布されている。御朱印愛好家の方々にはとても魅力あるまつりのようだ。この御朱印帳は準備した数が終わり次第終了するので、予め領布日時や時間をチェックして御朱印帳を手にしてはいかがだろうか?

また、笠間市は笠間焼きでも有名だ。笠間焼きは江戸時代中期の安永年間(1772~1781年)に箱田村(現在の笠間市箱田)の久野半右衛門が窯を築いたのが始まりだそうだ。笠間焼きは近年、伝統工芸品に指定され、約300人もの陶芸家や窯元がある窯業産地となっている。菊まつりを見てから、お気に入りの一品を探しに行くのも良いだろう。

【笠間の菊まつり】

日  時 : 2023年10月21日(土曜日)~11月26日(日曜日)

会  場 : 日本三大稲荷 笠間稲荷神社 ほか

主  催 : 笠間の菊まつり連絡協議会

TEL   : 0296-77-1101(笠間市観光課内)

交  通 : 電車 JR水戸線 笠間駅下車 徒歩20分またはタクシー約5分

       車  北関東自動車道 友部ICから国道355号を通り約5分

          常磐自動車道  水戸ICから国道50号を通り約20分

公式HP : 第116回菊まつり

      https://www.city.kasama.lg.jp/                               

      https://www.kasama-kankou.jp/page/dir000187.html

      ※お出かけの際は、公式HPを確認の事。

【かさま歴史交流館 井筒屋】

〒309-1611 笠間市笠間987

     TEL:0296-71-8118 FAX:0296-72-3001

     https://www.kasama-kankou.jp/section.php?category=64

【笠間観光協会 笠間焼】 

     https://www.kasama-kankou.jp/section.php?category=64

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