東京オートサロン2025

2025年1月10日(金)~12日(日)の3日間、千葉県幕張メッセにおいて「東京オートサロン2025」が開催され、3日間累計約25万8千人(前回は約23万人)を集めて終了した。

今年で43回目を迎えたオートサロンは、その時代時代で趣きを変えてきた。当初はチューニングやドレスアップ製品を扱うショップの展示や販売が主であったが、90年代後半からは国内の自動車メーカーも出店をはじめ、2000年代には海外メーカーも出展。そして現在は、カスタムカーの祭典であるのはそのままに、以前のモーターショーのような、新車やコンセプトカーの発表の場ともなっている。

STIが8年ぶりの限定車を発表

スバルテクニカインターナショナル(STI)は、STIコンプリートカー「S210」 プロトタイプを初公開。「S」はSUBARUスポーツブランドの頂点に君臨する車にのみつけられる称号で、国内向けとしては実に8年ぶりの「Sシリーズ」となる。
開発コンセプトは「ニュルブルクリンク24時間レースマシン直系の2ペダルスポーツセダン」。 500台限定で販売予定で、販売方法については2025年春頃に発表予定。

S210 PROTOTYPE

BBSが新素材「FORTEGA」を使用した鍛造ホイール「FL」発表

鍛造ホイールメーカーのBBSは、10年の歳月をかけてアルミ新素材「FORTEGA」を開発。このアルミ新素材は、従来のアルミ合金と比較し、高剛性を保ちながら10%の重量軽減を可能にしたもので、この素材を使用した鍛造1ピースホイール「FL」は、EV車やSUV等の重量級の車をターゲットにしたもの。オートサロンにに合わせ、1月10日から50セット限定の先行受注を開始した。なお、発売開始は4月1日を予定。

BBS FORTEGA使用鍛造1ピースホイール「FL」
プレスカンファレンスで先行受注開始を発表

「羊の皮を被った狼」健在

フォルクスワーゲンは、「Golf R」と「Golf R Variant」を日本初公開。
Rは2002年の「Golf R32」から始まり、そのハイパフォーマンスと実用性で、1万台を超える販売を記録。現在もGolfのフラッグシップモデルとして人気があり、今回のRは8thモデルのGolfをベースにしている。発売は1月下旬以降を予定。

Golf R

出展ブースもよりビジュアライズに

オートサロンでは、各社の出展ブースも単に車両や製品を展示するスペースではなく、そのメーカーやブランドのコンセプトを表現したものが多い。三菱自動車は「 ゴツゴツした車に乗っている大人はカッコいい 」のキャッチコピーの通り、 アジアクロスカントリーラリーに参戦した車両と同仕様の車両を、壁を突き抜ける演出で展示。注目を集めていた。

三菱自動車ブース

HONDAとTOYOTA GAZOO Racingは、歴史とレースの展示が

HONDAブースでは、レースに重点を置いた展示で、特に目を引いたのが 1964年にホンダが初めてF1に参戦したマシン「RA271」と、それに並んで最新のF1マシン「オラクル・レッドブルレーシングRB20」を展示。同じくレースに力を入れている TOYOTA GAZOO Racingは出展場所を北ホールに移し、オートサロン最大規模のスケールで出展。 TOYOTA GAZOO Racingの理念である「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の原点ともいえる歴代のニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦モデルを展示した。


「RA271」と「オラクル・レッドブルレーシングRB20」
ずらりと並べられた歴代のニュルブルクリンク24時間耐久レースマシン

ザ・オートサロン

オートサロンの原点はカスタムカーだが、ド派手なペイントやデザインのショーカ―も見逃せない。因みに写真の CRYSTAL BENZ SL GOLDは販売はしないとの事。


CRYSTAL BENZ SL GOLD

次回東京オートサロン2026は2026年1月9日(金)〜11日(日)の3日間、幕張メッセで開催予定。またマレーシア国際展示場において「TOKYO AUTO SALON KUALA LUMPUR 2025(東京オートサロン・クアラルンプール2025)」が 2025年8月8日(金)〜10日(日)の開催も決定した。こちらは2023年に初開催され、8月で3回目となる。

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